
Lj HOME > Live Report > No.001/濱Jam祭Vol.9
Text & Photo : Kazuyoshi Janta Ueda



3月31日(金)、横浜サムズアップにて9回目となる濱Jam祭が開催された。読んで字の如く、横浜で国内のジャムバンドが競演を繰り広げるこのイベント。ジャム好きの間では、すっかり定着した人気のライブショウだ。その魅力は旬を意識しつつも、多彩なバンドのラインナップ。オーガナイザーの好みと言ってしまえばそれまでかもしれないが、予測不能な至高の空間が毎度クリエイトされているのは確かなのだ。
3月は10日にもVol.8が開催されており、その時のラインナップはMGOVA、らぞく、Majestic Circusの3組だった。今回はBlissed、Fly、Dachamboと、明日は土曜日だから…な顔ぶれ。
トップバッターは長野から来たバンドのBlissed。エレクトロニカ的な独自の世界を、ダブ的フィーリングを交えて構築。じわじわとジャムっていきながら、次第にテンポを上げていく。中盤で演奏された、ファンキーでディスコチックな曲がクール&ホット。弾きまくるギターに太いベースラインと、見所たくさん。ネーションワイドに広がる、ジャム系バンドの勢いを感じた。
2番手はFly。こちらも緩いナンバーからスタートし、「China Cat Sunflower」とその後に続くジャムが口火を切る。Overheadsのライトショウとシンクロするのに見とれていると、一瞬自分がどこにいるのかわからなくなった。気持ちよくて浮揚感のある音に、自然と体が揺れ出した。
そして突入するは、お得意のハイパーなブルーグラス・チューン。そのスピード感たるや、制限時速があるなら即免停。偶然店に来ただろう米国人グループも、両手を突き上げ絶叫している。フロアはすでにダンス大会。何杯ものビールが人の胃袋に流し込まれ、すぐに新しいグラスが運ばれていた。限界までスピードアップし、止まることのないギターソロの応酬がラストまで。のせられました。
トリを務めるのはDachambo。このぶっといベースラインの曲は…レッド・ツェッペリンの「移民の歌」が、強力なドラム+パーカッションに乗って始まった。カバーで始まるとは意外な…しかし、そこに重なってくるギターの旋律は、「ツァラトゥストラはかく語りき」。こんな合体があっただろうか?気がつくまでしばらくかかった。この曲の題名が「2006年移民の旅」だと、途中で教えられた。社会的に深い意味があるんだか、ないんだか。それにしてもすごくて、ぶっ飛ばされた。
ロック好きのオーディエンスを喜ばせてから、会場は最初から最後まで大興奮…ほぼノンストップで終わりまでぶちかます。件のアメリカ人達はフロアで踊りまくっていて、モッシュピット並みのリフトも飛び出し、日米上半身裸交流も行われた盛りあがり様。彼らの出すブ厚い音の中に埋没し、リズムに乗って踊りまくる。大きなエネルギーの中にいるように。
横浜に濱Jamあり的な勢いが感じられ、イベントの雰囲気もとても良い。動員数もいいところを推移しているようだ。好きなバンドが3つ出るならその日はベストチョイスになるだろうし、まだ観ぬバンドを体験できるショウケースとしての役割も大きい。今後のセレクションと展開に期待大な、濱Jam祭なのであった。