

Lj HOME > Live Report > No.003/ポカマニア Vol.6
Text & Photo : Takashi Kikuchi




千葉県柏市。上野から常磐線でおよそ30分。アパレルを中心とした流通関係では、注目を集めている街だ。人のにぎわいから、東の柏・西の町田と言われているらしい。
この柏にあるヘンプ系ショップ、<ポカポカ>と<歩花の煙>がオーガナイザーとなって、ポカマニアがスタートしたのが05年3月。らぞくをヘッドライナーに行われた4月9日のポカマニアで6回目を数えた。過去に出演したのは、BIG FROG、DACHAMBO 、MAJESTIC CIRCUS、MELTONEといった、いわゆる現在の日本のジャムバンドを牽引するバンドが並んでいる。
会場となったのは今回もFAT TIME。それほど大きくはない箱だ。そのためオーディエンスは限定50名。ただし、それほど不快になる大きさでもない。オーディエンスの人数と箱の大きさのバランスも良好だ。最近になってバースペースができたという。そのおかげでフロアでは音に集中し、バースペースではゆったり会話も楽しめる。TシャツやCDなどの物販スペースもいい感じ。ついつい、らぞくの新作ヘンプTシャツを購入してしまった。
予定時間からちょっと遅れて哲Jのディジュリドゥが鳴りはじめた。太くもあり繊細でもある豊かな音。木管を通した生み出される音なのに重層的な響き。バーにいた人も、その音に導かれるようにフロアに集まってくる。プリミティブな楽器だけが持つ音の深さ。デジタルな音に慣れた現代に生きる我々だからこそ、その音が妙に身体に入ってくるに違いない。
そしてらぞくがはじまった。4月5日にアルバムをリリースしたこともあって、7日からの3日間の週末で、なんと6本目のショウだという。しかも金・土と続けてオールナイト。いや〜、彼らの演奏ことへの強い欲求には恐れ入ってしまう。
身体は疲れているはずなのに、やたら3人のテンションが高い。音を出した途端に彼らはナチュラル・トリップへ突入。ギター、ベース、ドラムというシンプルな構成なのだけど、ショウによって得られたものが大きいのだろう。メンバー感で意志を交換させて、音を作り上げていく。ライブバンド、特にインプロビゼーションを重視するバンドにとって、ひとつひとつのショウは実験の場であり、その成果を発表する場だ。そのことをらぞくの3人は教えてくれる。
およそ60分でファースト・セットが終了。セカンド・セットは90分予定されていたけれど、時間の都合で会場を後にした。
いつからか記憶は定かではないけれど、ポカマニアを企画する<ポカポカ>オーナーの谷さんとは、いろんな場所で出会う。野外のパーティーだったり、室内のイベントだったり。ショップとして出店している場合もあれば、ただ単に音楽を楽しむオーディエンスとして来ている場合もある。自ら足を運んだ数々のパーティーを、自分なりに消化して、地元で開催する。その気持ちが高じて柏でのパーティーをはじめたのに違いない。「今年は出ていくことよりも開催することが多くなりそう」とは谷さん。居心地のいい場所で、好きな音楽を楽しむ。そこに仲間たちが集まっていれば、さらに楽しさは倍増する。その場所を、谷さんは地元で作り続けていくのだろう。ポカマニア7は5月にDACHAMBOで、8は6月にMAJESTIC CIRCUSで予定されている。東京とは違った濃密なバンドとオーディエンスの関係が、ポカマニアにはある。楽しい音楽の場所は、人が作り上げるもの。そんな当たり前のことを、あらためてこの日のポカマニアで実感した。
<ポカポカ><歩花の煙>HP
http://www.pokaraiyo.com/
らぞくヘンプTシャツお問い合わせ<WHEEL>HP
http://www.wheelingsoul.com/