

Lj HOME > Live Report > No.006/ALO
Text & Photo : テラノマサキ(Macky)





ジャック・ジョンソンの再来日公演で盛り上がるなか、コアなジャムファンの間で密かに話題を集めていたのが、昨年11月に続き2度目の来日となる「ALO(Animal Liberation Orchestra)」の単独ライブ。
05年春に発売されたアルバム『Fly Between Falls』では、軽快でノリのよいナンバーが多い印象だが、ライブではどんな展開を見せてくれるのだろうか。
会場となるのは横浜のジャムシーンを牽引する老舗のサムズアップ。
メンバーの息づかいも聞こえてきそうな、距離とゆるやかな居心地。アメリカなどでは大きな会場でのライブが多いだけに、この距離で、しかもテーブルで食事もしながら見られるという贅沢なシチュエーション。
そんななか、まず登場したのが本日のサポートアクトmolo。ソウルフルなボーカルにパンチの効いたビート、絡み付くギターが楽しいファンクバンド。国内シーンではファンクベースのバンドが少ないだけに、今後が活躍にも期待したい。
moloの熱演を楽しんだのか、その後非常にリラックスした感じで現れたALOの4人。それぞれの楽器の音を確かめるようにセッティングし、ダンが自慢の1920年代製ヴィンテージ・ラップギターを緩やかに奏で始める。新曲「fly」でショウの幕が切って落とされた。
まずは会場全体で一歩一歩足下を確かめながら前へ進んで行くように、ゆるやかにショウは進んで行く。
メンバーの中心人物ザックだけでなく全員がボーカルをとりつつ、の今やステージでおなじみの「Kolomana」や「Freedom」、「Barbepue」のほか、「Waiting for Jaden」 や「Shapeshifter」、「Girl , I Wanna Lay You Down」といったニューアルバムからのナンバーなどを次々と披露。時にはダンサブルに、時にはメロウなノリで、会場を心地いいウェストコースト・グルーブで包んで行く。
同じ曲でも手の込んだアレンジが施されていて、聞き手を飽きさせない。ダンの長尺ソロ、ザック(key)のスペーシーサウンドが深い世界へ引き込むかと思えば、スティーブ(b)、デヴィッド(dr)の思わず踊り出してしまうリズム遊びなど変化に富んだジャム。
さらに、ジャムの途中に日本の「桜」のフレーズを挟んできり、アンコール前のラストは日本語が出てくるナンバー「Hajimemahite」を披露したり、片言ながら日本語で挨拶するなど、日本のファンを喜ばせることも忘れない。卓越したテクニックに加えてこのエンターテインメントぶりは、まさにライブバンドの真骨頂。
あっという間にラストを迎えた会場の熱気は冷めるわけもなく、即アンコール。さらに、彼らを惜しむ会場の2度目のアンコールにも快く応えてくれた。
終了後もしばらくファン達と話にも気さくに答えてくれたメンバー。彼らも久しぶりにコンディションのよい箱で、思い切り演奏できたことに満足したようだ。
西海岸から届いた爽やかなグルーブの風は、オーディエンスに最高の満足感、そして心地よい虚脱感をちょっぴり残して次の地へと吹き抜けて行った。
そろそろビーチでのバーベキューが気持ちよくなる季節がやってきますね。