

Lj HOME > Live Report > No.010/リキッド・ヘブン
Text & Photo : Kazuyoshi Janta Ueda







フジロック・フェスティバル(FRF)のステージのひとつ"Field Of Heaven"の、自由で有機的な雰囲気をそのままに、インドアのショウ・イベントとして去年から開催されているのがリキッド・ヘブンだ。
会場となる恵比寿のリキッドルームでは、メインのホール以外にも2Fのラウンジに小さいながらステージが設けられ、FRFならアヴァロン・フィールドといった趣。トリップ感漂うデコレーションがなされ、1Fではオーガニックなフードやグッズも並びピースフルな雰囲気が充満していた。
轟音1発、らぞくのキックオフでメインステージのショウがスタートし、まだ早い時間につめかけたオーディエンスをぶち上げる。彼らは、今年のフジロック@FOHでの出演が決定したとこの日に告知された。その後も次々と、めくるめくジャムの世界がバンドごとに展開していく。
スペシャル・アザースのタイトでスリリングなステージは、丁々発止なソロの応酬がオーディエンスの感情を揺さぶり、心を鷲掴みにして離さない。続くサンパウロがトランシーなロックでダンスフロアと化した会場を上げに上げ、音が洪水となってこれでもかと押し寄せてくるのだった。
2Fのラウンジステージでは、Candle JUNEの大きな蝋燭と小細工の効いたデコレーションが幻想的な雰囲気を増幅。詞の内容がわかると、なぜこのバンド名なのかということに合点がいくニヤニヤ。オリジナル曲がすべて英語で歌われ、アコギ1本のメロディと存在感のあるヴォーカルが素敵な中村まり。アダルトフィーリングたっぷりに、レイドバックなロックのマグノリア(こちらもFRF'06出演)らが、静かに腰を下ろした聴衆達を魅了していた。
再び階下のメインステージに戻ると、トリのマジェスティック・サーカスの壮大なショウが始まった。GRAVITY FREEのライブ・ペインティングが視覚を刺激するのと同時に、MJCサウンドによって全身を包み込まれるような感覚を覚えた。フロアを埋めたオーディエンスの期待と喜びの爆発は相当なもので、ついには宇宙船となったベニューが、笑顔を満載して遠い宇宙の彼方へ飛び立った…。
国内の実力あるアーティストを揃え、しっかりしたコンセプトとオーガナイズ、良質なサウンドシステムにより生み出された"液体天国"。Field Of Heavenの開放感には地理的に及ばないだろうが、音を楽しむことへの集中度がその分濃くなる、グルービーなイベントなのであった。