

Lj HOME > Live Report > No.030/ギャラクティック
Text & Photos : Kazuyoshi Janta Ueda





東西随一の強力なファンクバンド、ギャラクティック久々の日本ツアーが2007年12月9日に大阪でスタート。10日に名古屋を経由し、11日は東京公演初日で会場は渋谷クラブクワトロ。
夏に発売された最新アルバム『フロム・ザ・コーナー・トゥー・ザ・ブロック』では、名の知られた実力派MCたちをゲストに迎え、ギャラクティックのファンクとMCたちのヒップホップを融合させた意欲作に仕立て上げている。今回のツアーはアルバムに参加した数人のMCを帯同しており、ライブでどういう展開みせてくれるのかに注目していた。
まずは挨拶代わりとでも言いそうなインスト曲で幕を開け、より強力になったバンドのサウンドに引きずり込まれる。2曲目からレイド・ロウと元ジュラシック5のチャリ・ツナのMC2人が登場し、ヒップホップではお馴染みの流儀でフロアの客を煽りにかかる。生で見る迫力も大きく作用するが、ファンクとヒップホップの融合は、アルバムよりも自然に行われているように感じた。ギャラクティックの演奏は堅固な土台のように揺るぎがなく、MCたちはその上で最大限にパフォーマンス。ベニューいっぱいのオーディエンスを巻き込んで、盛り上がりを沸騰へと導いていく。ショウ全体の進行は、ギャラクティック・オリジナルのインストナンバーを挟みつつ、4人のMCたちが入れ替わり登場し観ている方を飽きさせない。
最新アルバム製作のきっかけは彼との共演だったという、MCのリリックス・ボーンがアルバムから「What You Need」など数曲を続いて熱演。最後に登場したMCはブーツ・ライリーで、「Hustle Up」などを黒いフィーリング満タンでこなし、バンドと観客が一体になる橋渡しを見事につとめていた。
途中のMCのいない時間帯には、「Black Eyed Pee」、「Bakers Dozen」、「Crazyhorse Mongoose」などのオールド・ナンバーも随所に盛り込まれていた。古くからのギャラクティック・ファンたちが、ファンカデリックなジャムの演奏に酔いしれる。スタントン・ムーアの激しくも的確なドラミング、ロバート・マーキュリアスの重低音に満ちたベースラインのリズムセクションに、ジェフ・レインズの狂おしいギターが絡みあう。さらにリッチ・ヴォーゲルのソウルフルなオルガンと、ベン・エルマンの扇情的なサックスが、派手なソロをぶちかます様は最高だった。ラスト近くで、もう一度レイド・ロウとチャリ・ツナがステージに上がり最高潮のエンディングを迎えた。
アンコールを求める声と拍手はおさまらず、再び姿を現したバンドに大歓声が贈られた。やがて始まった怒涛のリフとメロディは、レッド・ツェッペリンのカバー「Immigrant Song」…一瞬、虚を突かれたオーディエンスが狂喜する中、MCも全員がステージに登場。もう一段上の盛り上がりがすべてを飲み込み、大団円を迎えたのであった。
卓越した演奏力でルーツ・ミュージックに深く根ざしながらも、常に新しい音を求めな、新たな世界をクリエイトするギャラクティック。そんな彼らのファンキーなサウンドが、濃密なライブ空間を作りだしていた。